バイク事故によるけがの治療で通院したと偽って保険金を詐取したとして、警視庁は、沖縄県沖縄市比屋根1丁目の無職広川誠容疑者(50)や、相模原市中央区水郷田名2丁目の柔道整復師吉田曠野(こうや)容疑者(80)ら男3人を詐欺の疑いで逮捕し、5日発表した。同庁は、3人が2017年からの4年間で少なくとも14件の事故を偽装し、1400万円余りを得ていたとみている。
交通捜査課によると、逮捕容疑は7月2日、3人が共謀して、相模原市内の市道で2人乗りのオートバイで単独事故を起こしたと偽装し、吉田容疑者が経営する整骨院に通院したとするうその施術証明書を作成。都内の保険会社に自賠責保険金の支払いを請求し、計約42万円を詐取したというもの。整骨院は、看板は掲げていたが営業実態はなかったという。
保険金請求について調査をする「損害保険料率算出機構」(東京)が、3人が絡む同様の事故の不審な申請が繰り返し行われていることに気づき、同課に通報した。
調べに対し、容疑者らは「生活費や自由に使える金が欲しかった」と話し、容疑を認めているという。事件を主導したとみられている広川容疑者は、事故を偽装するために沖縄から関東への上京を何度も繰り返していたといい、「当初あった罪悪感がまひしていった」などと話しているという。
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